第33話
驚いた、スケジュール、スケジュール
ダラスからボストンへ入りました。ボストンは京都の姉妹都市で、委員長はボストンガス・カンパニーの社長さんでした。ボストンの「スケジュール」を見てまたまた仰天しました。何とコピー何十枚に、写真やプロフィール、出演日程、アメリカへの来意など実に克明に用意周到にできあがっているのです。その外、
「TV日本の夕べ、茶、花、木彫りの共演」「新聞記者パーティ」「イケバナ・インターナショナル・ガーデンパーティ」「美容師会」「コハッセル教会」「天文台博物館ホール」などなど・・・予想外の予定がぎっしり一杯。ダラスではあのパーティ、このパーティとまわってきて、少々グロッキーになっていましたので、ボストンでは美術館やアメリカの古都らしい大樹のあるレンガの街をスケッチしようと思ってきたものですから、すっかり面食らってしまいました。そこで正直に、わたしの気持ちを申し上げたところ
「分かりました。ちょっとお待ちください」
といって秘書を呼び、用件を伝え、相手と交渉し、三つほどキャンセルしていただき、その訂正スケジュールを受け取ったのですが、それが何と、わずか15分くらいで作り終わるのです。その早いこと早いこと。如何にビジネスとはいい、日本なら少なくても半日はかかると思いました。そして
「ミセスナカムラ、これでいいか」
というのです「これでOK」と言わざるえなかったのでございます。
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