新年のご挨拶を申し上げます。 昨年は皆様本当にお疲れ様でした。カレンダーが新しくなったから全てがクリアした訳ではありませんが、これからは皆が前に踏み出して楽しい話題が満載の年を作らなければなりません。そんな事を考えて振り返ってみれば、震災直後に海外の報道が真っ先に伝えたのが日本人のマナーでした。あの大きな悲しみの最中でさえ日本民族は他人をいたわり、譲り合い、助け合う心を失っていなかった事を世界中が賞賛の目で見ていたのです。 歴史学者ではないので定かな事は言えませんが、日本書記に記載されている聖徳太子が定めた十七条憲法の初めには「和を以って貴と為す…」とあります。これこそ太子が我々子孫に残した日本民族の大切な指針を表した条文だと思います。 解釈はいろいろあるでしょうが、私個人としては「日本人は争いごとに巻き込まれずに周囲の調整役が出来る民族であるべき…」と考えています。その視線で今の秋田県の美容界を眺めれば、人口あたりの店舗数が日本一の我が県はライバルたちが良い関係で腕を振るう事が可能な地域だったと考えます。そしてこれからもこの特徴は守るべきテーマです。お客様の来店サイクルが短くなり、美容師を必要とする生活がそこにあれば必然的に業界は発展するからです。「聖徳太子の考え方はまさしく美容業界がいつも心に留めている「お客様の笑顔を創る仕事」の根幹です。お客様が求める生活、すなわち快適で品良く、そして若々しく暮らせることを目指して今年も秋田県の美容師の皆さんには、ベテランも若手も更なるレベルアップに励んでもらいます。美容師の皆さんが勉強を続けている限り、我々の仕事は無くなりません。 東北は千年に一度の谷底から史上稀な復活劇を成功させなければなりませんが、秋田県としては率先して元気なムードメーカーを引き受けなければならないと思います。今年はすべての会員にお願いする事ですが美容師の仲間を増やすことに汗を流して下さい。「組織に頼る必要がないから勝手にやります」といえる程、我々の業界の社会的な立場は堅固ではない事を理解して、組合の加入率が100%になる事を目指してください。後輩達に胸を張って良い職業を残す為に… 2012年1月吉日 山本久博 |