VENT DOUX

FASHION TREND
ハッピーな気分や透明感が表現された前シーズンと異なり、不安な社会を背景に、抑制された美が求められ、ダークでシックなデザインが強調されるとともに、リアルクローズはよりクラス感を増したシーズン。
さまざまな時代のクラシックスタイルを基本に、
思いがけないボリュームや控えめなゴージャス感で新しく見せます。
とりわけ新鮮なのはフリルやアンティークレースがロマンチックな「ニュービクトリアン」。
装飾的な19世紀スタイルをシンプルでクリーンに見せるのが今年風です。
また、クラシカルなミニタリースタイルを
優しく表現した「ロマンチックミニタリー」も見逃せません。

MAKE CONCEPT
今季のメイクは、単にゴージャスでセレブな雰囲気を醸し出し前季のものから、上質で落ち着いた雰囲気のものへと変容し、「光沢」から「艶」へ「みせびらかし」から「さりげなく」というキーワードとともに、全体的にトーンを少し抑えたムードのものが主流です。それぞれのアイテムにも確実にその兆しは反映され、光沢や華やかさを抑えたことで、より女性本来の美しさを引き立たせるという、メイク本来の役割を発揮します。

クリンクルは"うねる"という意味をもちますが、同時に音からインスピレーションも大事にしたい。
クルクル！クルクル！そこからイマジネーションを膨らませ、
Blissful
（ブリスフル〜無上の喜び、至福、天上の喜び、天国、楽園）
をキーワードに
flexible
（フレキシブル〜自由に変えられる、柔軟な、順応性のある）
なスタイルを提案いたします。

MAKE CONCEPT
秋冬のトレンドがリアルクローズ（上質の素材を用いきちんとつくられたもの）の台頭により本物志向が求められる中、メイクも骨格補正をかねたファンデーションの多色使いや頬骨の中心からぼかすチークテクニックや、眉丘（びきゅう）に合わせたアイブロウ等のベースメイクに加え、グリッターとアイカラーの組み合わせ、プルプルリップ等の質感実現によりさらにロマンティックで上質の可愛らしさ、綺麗さを提案します。

可愛らしさ・エレガンス・女性が求める
もっともベーシックな美しさ。
だからこそ、このテーマに「瞬間（いま）」を取りこみ
新しい形のデザインを作り、
プレゼンテーションさせていただきたい・・・
VENT DOUX・優しい風にのせて、
私たちのお客様にお届けします。

TUDUMI
能の楽器である「鼓」小鼓も大鼓も
精巧な楽器とは言えず、
打つ人の技術と感性によって
創造される音も大きく変わります。人間の根源を描き出そうとしている芸能ゆえに、
鼓を含めた囃子もまたはかり知れない
音楽の世界を奏でます。
「鼓」を打つ音「鼓」が奏でる音色の広がり・・・
創作帯結び「鼓」も結ぶ人の想いが
多くの人々の心を打ち、
そして優しい風に乗り、果てしなく響き渡るよう
帯に願いを託しました。

OUGI
能で使う扇の一種「中啓」は
閉じた状態でも先が広がり、
その様から末広がりという
言葉が生まれました。
そして、能における「扇」は、
別のものに見立てる場合と、
役者の身体の延長線上の
表現力として
使われる場合があります。
能舞台の「松」をモチーフにした
加賀友禅の和み心いっぱいの衣裳に、
能舞台で華麗に舞い羽ばたく扇の様子を
帯にあしらってみました。

第87回ニューライン・イン金沢　　能代支部　鎌田　麗子

今回の開催地金沢に早朝到着。午前中は兼六公園・茶屋街・金沢城など観光めぐりを楽しむ。1日目の研修会は新会長野田皆子氏の「全国の講師会員・組合員に支えられ、その一人一人の道標となるよう皆さん頑張りましょう」と会場一杯に響き渡る力強い挨拶で始まりました。

今年のニューラインのテーマ「ヴァン・ドウ」優しい風・女らしさを求める風は加賀百万石の能楽からヒントを得、扇（おおぎ）と鼓（つづみ）の2点どちらも優雅で気品溢れる帯結びです。簡単な折り方は帯を傷めないと言う配慮からだと感じました。

2日目の発表会は加賀友禅の着物と帯が一体となり真に伝統美が息づく街金沢ならではのステージでした。

ヘアではお客様がパーマをかけたいと思うスタイルを創作。県人として唯一人創作メンバーとして活躍している北村さんには手が痛くなる位拍手を送りました。

プレゼンテーションは全国のBig美容師18名によるウェディングヘアで流石でした。中でも一際輝いていたのは、度々秋田に講習にいらしていただいた福島好子先生でした。ステージでオーラを発し年令を超越した存在感にふと中村芳子先生と重なり頭が下がる思いが致しました。