大館支部 佐々木佑子
大館北秋地域では数え年三十三歳の歳祝の既婚女性は、黒留袖に丸髷姿でお祝をするのが長年の風習です。 この風習は全国でもめずらしく、このような地元の伝統文化を持つことは私達の自慢でもあります。
しかしながら最近は、丸髷でお祝いをする方が少なくなり、伝統の装いを目にする機会が減ったことは残念でなりません。
そこでこの大館北秋地域の素晴らしい伝統が絶えぬようにと願い、アメッコ市実行委員会のご理解ご協力のもと、「丸髷行列」を実現することが出来ました。
アメッコ市の起源は天正十六年(1588)と言われ四百年以上の伝統を持つ、ミズキの枝にアメを付けて稲穂の代わりに神前に供えたことが始まりで、そのアメを食べて邪気を払ったと伝えられてます。
田代の山から白ひげ大神様が吹雪をついてアメを買いに来ると言われ
ひとつぶたべたらねつがとれ
ふたつぶたべたらちからでて
みつぶたべたらげんきになりました
と言われ毎年大変なにぎわいをみせます。
また、白ひげ大神様が帰る時にも足跡を消すために吹雪になると言われていて空があれるのもアメッコ市までと、この行事が過ぎますと少しずつ春めいて来ます。
丸髷行列もお天気が心配でしたが、今年は二日間ともおだやかで人出も多く二日目の丸髷行列には、わざわざ時間に合わせて見に来た人たちもいて、「きれいだ、きれいだ」と言って頂き、有りがたかったです。
13名の行列ではありましたが、最近でこんなにまとまった丸髷を見るのは久しぶりだったので、本当に感激しました。参加者は地元の人はもちろん、宮城県や岩手県からも参加して頂きました。そして支部の皆さんのご協力によりこのイベントが無事終えた事に感謝、感謝です。
この伝統が、今後も末永く続いていきます様に願うばかりです。
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